修論直し・サイクリング

2016-05-27

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2月中旬に提出した論文、その後4~6週間後に大学外部の審査員2名から卒業できるかどうかと、問題点の指摘が届く→直して再提出→卒業、という手順で進んでいきます。なかなか問題点の指摘来ないなと思っていたけど、そんなもんかなと。6月の卒業式に間に合わせるため、今週月曜が再提出の締め切りだったのに、先週の月曜になっても音沙汰なしだったんで、先生に問い合わせてもらいました。

先生「審査員からの返事きてるかな?ほら、もう締め切り迫っているし。」
電話の向こうの人「ああ、ちょっと待って・・・それなら1か月以上前に来てる。」
先生・私「えー??」

という、相変わらずよくわからない岬町大学のシステム。とりあえず気合を入れてがんばりました。が、こういうのやったことある人はわかると思うけど、コメントの対応、正直気が滅入るし、やだなと思って

「もう、6月の卒業しなくてもいっかな。どうせ、授業料払わなきゃいけないわけじゃないし。」

とティータイムでお世話になっている事務の人と話をしていたら

「いや、そういう問題じゃないの。みんな同級生と一緒に卒業するのが大事なの。」と。

そっか、と一瞬で説得されて、頑張ってみたら意外と早く終わって余裕で間に合いました。
卒業式も興味がなかったけど、気が変わって出席することにしました。参加者は外国っぽい黒いガウンを着るらしいです(200ランド=1500円でレンタルらしい)。

さて、先日買った自転車を乗り回しています。
ある日は北の方の地図に「チャイナ・タウン」って書いてあったところに行ってみます。

中国製品を売っている店が集結している小さいモールだった。
チャーシューまんとか期待していたのに。

途中に古いお城みたいな建物があったり。

ある日はとりあえず海に

はやく友達つくろう、と思った。

モザンビークに行ってきた3 ~仕事

2016-05-23

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モザンビークの南~南ア北東部は固有の植物が多いちょっと変わった地域らしい。
そもそも東・南部アフリカは全体に標高が高くて比較的乾燥してるんだけど、インド洋沿いは低地で高温多湿。そこだけにベルト状に熱帯林的なのが分布しています。で、地球の気候が変わるにつれて種が北に行ったり南に行ったりして、島みたいにレアな種のがまとまっていたりするっていうことみたいです。

で、そんなインド洋沿いの低地の中でも、モ国南部~南アのは土が砂地っていうのが特徴的。南北に数キロ間隔で砂丘(?)が縞模様を作っていて、地形のでこぼこにあわせて植生も違っているし、海との位置関係によって淡水・汽水・海水の潟湖が並んでいます。

 
凹には湿地と草地。川か田んぼか、牛がいるか。
湿地も面白そうだったけど今回は探索する時間なし。

凸の台地の上には細い木が超高密度で育っている不思議な植生。

凸凹の間になる斜面の上側は見事な森

連れて行ってくれた同級生は主に凸の謎の植生に生育するレア種を調べているので、ひたすら植物を探します。探し方は車で低速で走りながら見つけて、GPS記録。ドライブ・スルー。

「えー?そんなんで大丈夫?絶対見落とすじゃん。」

と聞いたんですが、調査範囲が南北数十キロとかなので、ドライブスルーしないと間に合わないらしいです。

で、このあたりですが、近年木がバシバシ伐られています。伐った木は木炭にされて、都会に売られていきます。

ここは伐採中だった


伐られそうな木に着いていたラン たぶんAnsellia africana

ここでの木炭流通と森林伐採、かなり複雑。現時点でもわかんないことがいっぱいで、この地域で調べた方がいっぱいあるのだけれど、とりあえず、いつどこでどのくらい伐採されているのか調べてみようっていうのに使うデータ取りが今回の私の仕事。

モ国滞在中にたまたま流れてたPV。モ国の市場の雰囲気も味わえて楽しい。が、途中で同級生と顔を見合わせて失笑↓


水は蛇口から出てくるわけじゃないんです、うなぎはうなぎ屋から出てくるわけじゃないんです、っていうのと一緒。あたりまえだけど、PVに写っているのは木炭の需要のごくごく一部。そして木炭を生活に必要としているたちがいっぱいいる。

さて、今年はずっと晴れだったらしいんですが、我々が現場に着いた次の日突然雨が降り出して、虫が湧いてきました。

きれいなカミキリムシ?

 
でかい糞虫。
スゲーって思って手に載せたけど、冷静に見ると牛糞載せているのとあんまり変わらないのかも。

つづく。


カラハリ再び

2016-05-14

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修論の調査地だったカラハリの某保護区の調査の手伝いの仕事が研究室にやってきました。先生が「行く?」って聞いてくれたので「行く行く!」っつって参戦。

前回は岬町から2日かけてドライブでしたが、今回は飛行機です。
この保護区はセレブ・サファリロッジなので、お客さんは岬町かヨハネスの空港から飛行機で移動するのが普通。飛行機といってもプライベートジェット?みたいな数人乗りのやつで、空港のターミナルからして違います。

待合室にあった雑誌の特集がポロ。

私はフェイスブックの社長と同じような服装をしていたので、場違い観満載。帰りの岬町空港ではBMWが飛行機の階段のすぐ横でお客さんを待ってて驚いた。

岬町がきれいに見えた

何をしてきたかというと、広大な保護区の長期植生モニタリングのためのデータ取り。

丘に登って

定点写真とトランセクト

去年の自分の調査のときはとにかく暑い、乾燥していて草はほぼ茶色、木も枝しかない、時間がない、としんどかったという印象が強いんだけど、今回は違います。
ちょうどいい気温、景色は緑色だったし、時間も余裕あり、そして見たかったカラハリのスペシャルの植物も見られて非常に満足。一緒にいったTさんはカラハリの植物・鳥・先史時代などすべてに詳しくて話も面白かった。


やせる植物 Hoodia gordonii

イボイボの実がつく Cucumis africanus

断面はキュウリ風。

現場で同行してくれたトラッカーのSさんが実を食ってたから、なめてみたら味もキュウリ風。が、後で図鑑をみたら「毒があり、食用には不適」って書いてあった。 

さて、カラハリ・スペシャル1はこちら↓

 

ライオンゴロシ Harpagophytum procumbens ssp. procumbens

トゲはしっかりしていてかなり痛い。こういうカギづめによくも進化したと感心します。海洋博で見た気がするけど、カラハリの植物って覚えていませんでした。 ちなみに花は可愛いピンク色で形はゴマっぽい。

カラハリ・スペシャル2↓
 
 スイカ原種 Citrullus lanatus

これはもう、どこから見てもスイカです。小さかったので食べず。 

気持ちにも余裕があり、動物の写真だって撮っちゃいます。

 
シマウマ。たぶんマウンテン・ゼブラ。

ヌー たぶんオグロ・ヌー

イボイノシシ 

さて、南アのこういう保護区には、たいてい調査用の宿舎があって学生や研究者が泊まっています。で、お願いしてOKなら、人の調査にもついていくことができます

木についている巨大な巣

巣の主 シャカイハタオリ

で、この巣にはシャカイハタオリ以外にもいろんな動物が居候していて、それらの種間関係をAさんが調査中。なかでも面白いのがこれ↓

ピグミー・ファルコン

ハヤブサの仲間で、ちっこいんだけど姿はハヤブサ。このピグミー・ファルコン、シャカイハタオリの巣に住んでおきながら、たまにヒナを食べちゃうらしい。一方で巣を襲いに来るヘビを退治しているんで、総合的な同居の損得はシャカイハタオリの+になっているんじゃないかっていうようなことを調べているそうです。

別の夜はこれを見に↓
 
センザンコウ

初めて野生のを見たけど、不思議な生き物だった。

家族が岬町に来る・世界なんとかの日

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ゴールデンウィークらへんに家族が岬町にやってきました。普段は岬町大学の周り+αの行動半径なので、あまり行かないところも行けて面白かった。

 
家から遠くはないんだけど、行ったことがなかったファーマーズマーケットみたいなの。
面白い店がいくつもあったし、活気があった。

大人数の大陸系観光客とともにロープウェー

机山は新・世界の7不思議?らしい。 
アマゾンとイグアスの滝はいいとして、済州島って何が不思議なんだろう?

雑な世界の植物区系地図

楽々机山登頂。 

このほかにもワイナリー巡りや喜望峰ドライブなどに行きましたが、驚くほどに写真を撮っていないことに今気づきました。

ある日は家族をほったらかしにして、とある植物探しの会に参加。
キク科のある属の植物が100年くらい前に採集されたっきりだったので、数年前から県と国の植物担当の人が探し始めたところ、1種と思われていたのが複数種だったことが判明。最近は「世界○○の日」と名付けて、年に一回植物を探す会をしているっていうので参加。

岬町からは一番近い多肉地帯へと。

ベンケイソウ科の何か

こういうのがいっぱい

秋なので花は少なくて、カタバミの仲間が数種類咲いていたくらい


かっこいい虫 

この辺は多肉地帯とフィンボスの境界らへんなので、土壌の違いによってフィンボスもあります。

これ、レアらしい。 

主催者の一人の県の植物の人は、この業界の人としては珍しく、ツイッターとかインスタグラムとか大好き。「南アの植物の会とかって、白人の老人ばっかりで偏ってるよねー」という状況を変えるべく?植物の写真とかをツイートしまくっています。

人種っていうのはあれだけど、動植物や保全に関心のある人が一部に限られるというのは日本も同じ。同年代の彼の仕事の仕方をみるのは面白いです。